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先日このブログの「またまた帰りは大変」で、先週ワンガヌイに仕事で行って大雨で通行止めとなり、一泊の予定が四泊になったことを書いた。

ワンガヌイという町周辺は、今までにも大雨で川があふれることがあったようだが、今回は、「Worst Ever(過去最悪)」だったそうだ。

今までにもあったのなら、川岸をコンクリートで固めて備えればいい、と考えるのだけれど、ニュージーランドではあまりそのような工事をしない。山の中を通る国道も、両脇の山々がコンクリートで固められて土砂崩れを起こさないようにしている、という風景はあまり見られない。

だから、大量の雨が降ったときには、土砂崩れが何カ所も起きて道路がクローズドになる。道路が通れないとトラックも当然通れないので、食料品やガソリン、その他の生活必需品も町に届かなくなり、生活に直接影響する。

それでも、ニュージーランドでは、川岸や山肌をコンクリートで固めることはしない。

本当の理由はどうなのかわからないけれど、おそらくニュージーランドの人達は、自然を人間の力で封じ込めてコントロールする、ということに対して、とても慎重な態度で臨んでいるのだと私は感じる。雨が降れば川があふれて土砂崩れが起こることはみんな承知しているけれど、それに対して人間が力ずくで対峙しようとせず、被害を最小限に抑えながらも、自然のなすがままに任せる部分を持っているように思う。

だから、ニュージーランドの人達は、自然の力の強さを良くも悪くも知っている。普段は大自然の中でその恵みを享受し、自然が人間に対して牙をむくときには、静かにその力にひれ伏す。そんなふうに、自然と共存して生きているのだと思う。