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今の30代以上の年齢の方は、パソコンもインターネットも携帯電話も、個人どころか仕事場にもほとんどない時代を覚えていらっしゃると思う。

紙とボールペンを使って表を書いて数字を入れて、電卓で計算して小計や合計の数字を入れて、それをもう一度電卓を打って確認する。学校のレポートや卒論は全て手書き。名刺や電話帳を持って来て電話番号を調べる。図書館に行って資料をコピーしてくる。外出先から電話しようと思って公衆電話ボックスの前で並んでいると、前の人が延々と話をして終わる気配がない。そんな経験をまだ覚えている方も多いだろう。

パソコンやインターネットや携帯電話を使うようになって、数字の処理は格段に速く正確になり、レポートに下書きや清書がいらなくなり、連絡先は一度入力すればクラウドで同期してどの端末でもボタン一つで出てきて、いつでもどこでも海外からでも簡単にしかも個人に直接連絡を取ることができるようになった。

こう書くだけでも、以前よりも便利なツールが登場した後は、様々な処理がものすごく楽に速くなったことがわかる。言い換えると、今まで長い時間かかっていたことが短時間でできるようになった。もっと簡単に言えば、時間が余るようになった。。。はずだ。

でも、実際には、20年前よりも時間的に余裕が持てるようになったとは全く感じない。それどころか、ますます忙しくなり、時間に追われ、時間以外の何かにも追われ、ストレスはたまり、心配の種もつきず、便利なツールが登場する前よりも状況はなんだか悪くなっているように感じる。

何故だろう。同じ作業、同じ仕事をしているのであれば、処理が簡単になって速度が上がった分、全体として楽に速く進むのは当然の結果だろう。でも、実際にはそうなっていない。

単純に考えると、何かがさらに加わったのだ。作業量か仕事量か、それとも他の何かだろうか。それは何によってもたらされたのだろうか。

もし以前よりも処理が楽に速くなっても、何かが加わることでさらに状況が悪くなっていて、その加わった何かは、便利なツールがもたらしたものであるならば、何のための便利なツールなのか全くわからない。

ない時代を覚えているうちに、比較ができる間に、新しくて便利なツールが何をもたらしたのか、もう少し考える必要があるだろう。