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マウントゴックスの取引停止から、ビットコインというものが、にわかにニュースなどで取り上げられるようになった。

私はビットコインについては何もわからないし、マウントゴックスという会社の名前も、今回のニュースで初めて知った。ウィキペディアによると、「ビットコイン(英語: Bitcoin)とは、公共トランザクションログを利用しているオープンソースプロトコルに基づくPeer to Peer型の決済網及び暗号通貨である。」ということだが、これを読んだだけでは何のことだかさっぱりわからない。暗号通過ということだから、何かを購入するときに、きっと通貨の代わりに使えるものなのだろう。

こういう取引が世界にある程度の数存在するということは、一般の人達が考える「通貨」の概念が、インターネットの登場で大きく変わってきているのだろう。

例えば、多くの方が使っているクレジットカード。ニュージーランドのどこかの店でクレジットカードで買い物をすると、殆どの場合はPIN番号を入力して支払いが完了する。また、オンラインショッピングなどでは、クレジットカードの情報を入力するだけで、後日クレジットカードと連動する銀行口座から引き落とされる。また、インターネットバンキングを使って支払いをする場合、ログインした自分の口座から、支払先の口座情報を入力あるいは選択して、OKボタンを押すだけで支払いが終わる。

クレジットカードにしても、インターネットバンキングにしても、実際に貨幣や紙幣が物理的に移動することは全くない。単に、コンピュータ上で数字が増えたり減ったりしているだけだ。こうなると、お金って一体何なのだろう、ということになる。単なる数字のやりとりと、「お金」が同じ意味で使われている。

ただ、オンラインショッピングをして買ったものが郵便で届いたりすれば、お金を払った代わりに目に見えるものが届いたという実感がある。しかし、オンライン上での決済で、例えばネット上でレンタル映画を借りて見る場合はどうだろう。結局手元には何も残らない。銀行の数字がいくらか減ることで、映画をダウンロードして見る権利を買った、ということになるのだろうか。

現在ではすでに、給料をもらうということはイコール、銀行口座の数字が増えるという意味になっている。会社で現金を手渡しでもらっている人は少ないだろう。そして、そのもらった給料を使うときも、オンラインショッピングやクレジットカードを使うと、単に銀行口座の数字が減るだけだ。そこに、貨幣も紙幣も一切登場しない。

光熱費の自動引き落としも数字が減るだけだし、ニュージーランドのEFTPOSというキャッシュカードも、キャッシュレスだ。キャッシュカードなのにキャッシュレス。

だから、給料が銀行振込になった時あたりから、すでに「お金」の意味が変わり始めていたのだろう。そしておそらく、その延長線上に、ビットコインがあるのだと思う。

お金って何?収入って実際は何のこと?支払いって銀行の数字が減るだけのこと?などについて、たまにはゆっくりと考えることも必要だ。