ニュージーランド現地無料留学エージェント

ニュージーランドに来る高校留学生や語学留学生は、本気で英語力を伸ばしたいと思って留学を始める。

多くの留学生達は、3ヶ月くらい経つとなんとなく英語を聞いて理解できるようになってきて、半年くらい経つと自分から話ができるようになってきて、1年くらい経つと友達との会話もかなりスムーズになってくる。そして、例えば高校留学の2年目くらいからは英語で抵抗なく会話ができて、現地学生と一緒の授業も理解できるようになって、3年目にもなると英語で夢を見るようになる。

でもここ1~2年の留学生達を見ていると、それ以前よりもやや英語力の伸びが遅く感じることがある。留学して半年くらい経っても、自分から英語で話をすることにまだかなり抵抗を感じる人もいるように思う。

英語力の伸び方は個人差があるので一概には言えないし、もともとの英語力や留学生の性格にもよるところが大きいので、全ての留学生が半年で自分から英語で話ができなければならない、ということではない。でも、全体として見たときに、最近の留学生の英語力の伸びは、数年前の留学生と比べるとやや時間がかかっているように感じることがある。

その一つの原因は、やはりステイ先の自分の部屋で日本語が読めて聞けて話せる環境があるからだろう。

例えば、2006年から留学に来た高校留学生達は、携帯電話も持たなかったし、もちろんフェイスブックやYouTube も見ていなかった。また、1日のほぼ全てが英語環境で、現地の友達と一緒に行動していた。また、2009年から留学に来た高校生でも、最初の1年間は携帯電話を持っていなかったし、ステイ先でインターネットを使って日本語のサイトにアクセスすることもしていなかった。

彼等彼女等は、留学を始めた頃は全くと言っていいほど英語ができなかったが、1年目の留学が終わる頃にはある程度英語で会話ができていたし、友達との普段の会話で困ることはほとんどないくらいまで英語力がついていた。

だから、本音を言えば、「英語力を伸ばしたいと本気で思うのなら、留学1年目は、パソコンやインターネットで日本語のサイトにアクセスすることはやめたほうがいい」と全ての留学生に言いたい。それはかなりつらい経験だろうけれど、きっと英語力は伸びる。

でも、ここ数年で留学生の環境は大きく変化している。2006年はまだ現地の学生でも携帯電話を持っている人はそう多くなかったし、2009年頃でもまだ有線のインターネット環境で1ヶ月のダウンロード容量が10GB程度のステイ先も多かった。だから、留学中に日本語環境が簡単に手に入る状況ではなかった。

でも今は、ステイ先にはWifi インターネットがあり、部屋にいてもパソコンや携帯電話で日本語のサイトや動画を見ることができる。その瞬間やっていることだけを切り取ってみれば、日本の自宅での過ごし方と全く変らない。また、最近は片手で持てるiPad も登場し、ニュージーランドでもわずかNZ$480 程度で手に入り、買ったその日から日本語で読み書き、そして会話もできる。

だから、今ステイ先で日本語のサイトや動画を見ている留学生の意志が弱いとかそういう問題ではなくて、海外に留学に来ても日本と同じような環境に身を置くことが簡単にできる時代にすでになっている、ということだ。だから、私がいくら「英語力を伸ばしたいと本気で思うのなら、留学1年目は、パソコンやインターネットで日本語のサイトにアクセスすることはやめたほうがいい」と言っても、それができる環境ではない。もし私が今20歳で長期の語学留学にニュージーランドに来ていたとしたら、毎日部屋で必ず日本語のサイトや動画を見ているだろうと思う。

インターネットが発達して、コンピュータも安価になって、海外にいてもいつでも日本語が読めて日本語で会話ができる時代になった。世界がボーダーレスになっていくことはとてもいいことだ。でも、それが留学生の環境や生活も大きく変えていることも事実だ。

おそらく昨年から今年にかけてが大きな変化のポイントだったと思う。だから、来年から新しく留学に来る学生達や、来年も引き続き留学をする学生達が、どのようにこの新しい環境に対処していけばいいのか、今のうちに考えておく必要があるだろうと思う。これは、留学生達にとって本当にすごく大きな問題だと思う。