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わりと長く人生を生きていると、ふと自分の過去を振り返ったとき、「あそこは踏ん張りどころだったなぁ」と思う時期が必ずいくつかある。

それは、人によっても違うだろうが、受験の前の半年間だったり、就職活動の間の数ヶ月間だったり、ある日の面接や試験だったり、新入社員1年目だったり、移住する前後の3ヶ月間だったり、新しく会社を立ち上げたときだったり、転職するときだったりする。もちろん、踏ん張りどころで踏ん張れたこともあったけれど、もう少し何とかできたのかもしれない、と思うこともたくさんあった。

人生の踏ん張りどころは、その渦中にいるときにはなかなかそうだとはわからない。一生懸命やらなければならないことは、そのときでもなんとなくわかるけれど、将来振り返ったときに、人生の中でも重要な時期、つまり踏ん張りどころだったということは、そのときにはわからない。

わからないから、「なんかしんどいなぁー」とか「他にもやることがあるから」とか「こんなことを続けていてもいいのだろうか」とか「他の人はこんなことをやっていない」などといろんな理由をつけて、人生の踏ん張りどころで踏ん張れないこともたくさんある。だから「ここが君の人生の踏ん張りどころだよ、と誰かがそのときに教えてくれたらよかったのに」などと後になって考えたりもする。

10代、20代の若い留学生達を見ていても、ここが人生の踏ん張りどころだ、という時や、そこまでは行かなくても、ここが留学生活の踏ん張りどころだ、と、見ていて思うことがある。そんなときは、「ここはきっと大切な時期だから、できるだけのことをするように」というアドバイスをする。

それを素直に聞いてくれるかどうかはその人次第だけれど、伝えるときにもできるだけわかりやすく伝えたいと思っている。だから、「がんばれ」とか「一生懸命にやるように」とは、普段はあまり言わないようにしている。なぜなら、普段からいつもいつもがんばれ、とか、踏ん張れと言っていては、ここだ、というときにそれが伝わらないからだ。

もちろんいつもがんばるに越したことはないけれど、人間そうそういつもいつもがんばっていられない。私自身のことを考えてみても、10がんばらなければならないことがあれば、そのうち本当にがんばることができるのは、せいぜい3くらいだ。そんな私が留学生に対して、いつもいつも、がんばれ、踏ん張れ、とは言えない。このブログをご覧になっている方は10のうち8くらいはがんばっていらっしゃる方が多いのだろうけれど、私みたいな3の人間も中にはいるだろうから、せいぜい半分くらいがんばれればいい、と思っている。

だからこそ、「ここは踏ん張りどころだ」というときには、そのときに持っている力をできる限り使って取り組むべきだと思う。それで人生が大きく変わるのだから。